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2010年1月16日 (土)

春を呼ぶ唄

私の詩心の芽生えが祖父であったとしたら、私が本格的に詩(現代詩)を学んだ意味での本当の恩師は、(故)喜志邦三先生です。先生との出逢いは、私が二十歳の頃でした。“灌木”(かんぼく)という同人詩の主宰者であり、大学教授でもありました。その先生が、お若い頃には、現代詩の他にも、歌謡曲などの作詞も手がけておられて、有名な歌がたくさんあるのですが、その中でも、特に国民に慕われ、広く歌われ、現代もなお、合唱コンクールなどで歌われて愛されている歌詞をご紹介します。この♪【春の唄】という、歌詞には、ほんとうにうきうきするほどの春の息吹を感じます。

          春の唄 

                 喜志邦三 作詞
                 内田 元 作曲


ラララ 紅(あか)い花束(はなたば)車に積んで
春が来た来た 丘から町へ
菫(すみれ)買いましょ あの花売りの
可愛(かわ)い瞳(ひとみ)に春のゆめ


ラララ 青い野菜も市場(いちば)に着いて
春が来た来た 村から町へ
朝の買物 あの新妻(にいづま)の
籠(かご)にあふれた春の色


ラララ 啼(な)けよちろちろ巣立(すだ)ちの鳥よ
春が来た来た 森から町へ
姉と妹(いもと)の あの小鳥屋の
店の頭(さき)にも春の唄


ラララ 空はうららかそよそよ風に
春が来た来た 町から町へ
ビルの窓々 みな開かれて
若い心に春が来た

                  国民歌謡 昭和12年(1937)
                  唄/月村光子
                  

私が当時、“灌木”の同人となれて、毎月、喜志先生の教えを受けていた合評会。あの若き日に戻って、ひとつエピソードをご披露します。ある時、先生は、「詩は、例えば、悲しいとか淋しいとか、直接的な言葉を使わず、そのことを表現できていなくてはならない」と。どれだけ、悲しいか、それがストレートな単語でなく、伝わるような情景や詩情が描かれていてこそ、詩であると言われたことがありました。ほんとうに、そう…だわ。この♪【春の唄】には、嬉しいという言葉は一言も出てきませんが、春が来て嬉しい人たちの心が弾んでくるように響きます。

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