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2011年8月27日 (土)

追伸

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先週、愛媛に帰省する直前、中学生時代のT君の訃報を知り、私のお手紙のブログ【言の葉の色香】http://myclematis.exblog.jp/ にも綴りましたが、ここでは、昔、私が20代の初め、そのT君に出したくても出せないままの気持ちを、“追伸”という詩で綴ったことを、ふと、先日想い出したので、ここに紹介したいと想います。

あの時、手紙に書きたくて、綴れなかった残りの気持ちを、詩に込めた、淡い恋心の作品です。やはり、生きている内に、届けることができなかった。T君も、最後に出した私の手紙に、生きている内にお返事を書けないまま逝ってしまわれたように、だから、追伸なのですが…夜空の星になった彼には、ようやく届けることができそうです。静かに、夏の夜空を見上げてみると、涙がこぼれますが、あの時の私になって、心を込めて詩をしたためます。

その当時、私は、詩人・(故)喜志邦三先生について、【灌木】という現代詩の同人(どうにん)でした。毎月、書いた新作の詩を持ち寄り、それについて批評しあう勉強会のような合評会に参加してました。その同人誌が、探してみたら、偶然にもこの“追伸”という詩を掲載した号だけが、手元に残っていたのです。多分、他は、引っ越しでどこかに置き忘れたか、実家の母の元へ毎月一冊贈呈していたので、私の手元には、いまは、これしかないのですがね。

この現代詩の同人【灌木】のメンバーは、関西では名だたる文化人が集う有名な所でした。残念乍、当時の私には、単なる物好きの中高年の方にしかみえなくて、その著名ぶりを知ったのは、だいぶ後になってのこと。恩師である喜志邦三先生がお亡くなりになった頃、私も結婚し、その現代詩の同人を退いた頃と重なります。

◆灌木(かんぼく)の表紙と挿絵には、画家の巨匠、須田刻太画伯のもの。もうコレだけでも凄いのですが、関西の文化人であり、喜志邦三師の門下生でもあった作詞家・もず唱平氏も、灌木の同人メンバーのお一人でした。

            


        追 伸


忘れてしまったわけでもないのに
失くしたものが、あまりにも多すぎて
久しぶりで帰った我が家に
なんの変化もないことを
いみじく思った去年のお正月。

ことしは、ちがっていましたね。
あなたからの突然の電話は
漠然とした空気の中に飛び込んできた
私を有頂天にさせるには
もってこいの妙薬でしたし……
ふたりで出かけた場所といえば
とりとめて、学生時代と変わり映えはしなかったけれど
何にも増して、そばにあなたが
私の横にこうして並んでいてくれることが
かえがたいことに思われてなりませんでした

大阪の夜空は、ひとりで見つめるには
あまりにもキーンとつめたすぎることを
お話しせずに別れましたけれど
今頃になって、実に、ゆっくりと
残り火が燃えてゆくように
失くしたものが何であったか
あなたに聴いてもらいたくてなりません。


                           長月 瞑 (旧姓 M.U時代の詩)

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